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幻燈の獏2022

  

コロナ禍に加えて台風通過とハラハラしながらも無事に2日間4公演を完走致しました
足元がお悪い中ご来場くださった皆さん、遠方より観劇にいらした皆様、ありがとうございました!!

今回、1日目と2日目でキャストが変わり全然違う劇になっていたと思うので、楽しんで頂けたのではないでしょうか?
素敵なキャスト皆様や一致団結したアンサンブル皆さんの迫力とジャジーでレトロな生演奏と贅沢で盛りだくさんの内容でした

さて私は今回は「縣ミドリ」と「半次」の二役を演じさせていただきました。挑戦といえば良いのでしょうか、、、

ミドリと半次は違う愛のベクトルで甘粕理事長に想いを寄せている役処でした
ミドリは甘粕の部下で中尉という立場。敬愛する甘粕に一途に尽くします
しかし物語の中で甘粕が大杉栄の妻と子供を殺せ!と命令したのに対しミドリは子供を生かしました
これほど愛している男の命令を拒んだのです

このシーンを見た時、ミドリという女性の強さと母性を私は深く感じ甘粕の全てを受け入れて見守ってきたミドリという人間性が決まったように思います

そして半次少年です。栗田少佐に身も心も躾けられてきたであろう(殺人鬼)用心棒
当然まともな愛など知るはずもありません
甘粕に顎を持ち上げられ優しく触れられた瞬間に少女のような恋に落ち歪んだ情念に駆られてしまうのです
(愛されたい)が殺してしまいたい。自分のものにしたいと
少年とも少女ともつかぬ不安定な感情は爆発し歪んだ欲望に気づいてしまう
なのに甘粕には死んでほしくない。なんとも可愛い思春期ではないでしょうか^^

ミドリと半次の愛しかたは真逆なんですよね

最後に私が気になったのはこの後の半次です
恐らく生きる意味になっていただろう栗田少佐と恋した甘粕理事長の2人を同時に失い
半次少年はこの先、この心の闇を抱えたまま、どのように生きるのか?
とても心配になってしまいました。愛され方も愛し方もまともに知らない少年です

半次がこの先どのような人生を辿りどのような青年期を過ごすのか気になりますね

願わくば半次を受け止めて本当の愛を教えてくれる人に出逢うことを祈るばかりです^^